猫の多頭飼育崩壊は社会問題化しつつあり、マスコミでも報道されるようになりました。多数の猫が劣悪な環境の一般家庭内で飼育されている状態が広義の多頭飼育崩壊。猫の飼い主が何らかの理由で飼育不能になり、猫の収容等で第3者が飼い主宅に関わざるを得なくなった状態を狭義の多頭飼育崩壊と言うようです。
この件をマスコミが報道する際、マスコミは猫の飼い主宅に入る第3者側の目線に立ちます。視聴者も同じ目線に立って報道を見るために、自分たち視聴者は「善」、多頭飼育崩をした飼い主は「悪」という単純な区分が人の意識に出来上がってしまいがちです。
私は、猫の多頭飼育崩壊(80匹)を経験した女性を取材する機会がありました。
彼女は、幼い頃に酷い身体的な虐待を受けて育っています。取材時に録音した内容を文章にして、私は彼女の半生を描きました。それを読んだ彼女の感想は、
「自分が人に向けてもらいたかった愛情を、自分が猫に向けていたことが始めて分かりました」
でした。一般の人も読めば彼女だけが悪でないことは、良く分かっていただけるはずです。
私は、猫の多頭飼育崩壊経験者をあと数人インタビュー取材をしたいと考えています。
目的は、その人たちの共通点、相違点を明らかにして、猫の多頭飼育崩壊した飼い主への偏見、および猫の多頭飼育崩壊を少しでも減らす手伝いをするためです。
猫の多頭飼育崩壊を経験し、かつ取材可能な元飼い主をご存知の方は、宮田犬猫病院(TEL 046-833-3111)にご連絡ください。
ご協力をお願いいたします。
宮田犬猫病院
宮田和彦